私は2006年に中小企業診断士の資格を取得し、縁あって大学発ベンチャー支援業務にも携わる機会を得ました。大学発の、しかもテック系といわれるベンチャーの創業期には補助金は効果的な活用ができる一方、資金繰りに追われ補助金獲得に全力を投入しているベンチャーや、補助金が採択されずに破綻するベンチャーも見てきました。
そうした環境に置かれてた中小企業診断士としては、「企業」であるはずなのに、「売上や利益」を上げることができず、「補助金」を頼る姿勢に疑問を感じたり、創薬ベンチャーに代表されるように、そもそもの事業計画(というか開発計画)が15年という超長期であるにも関わらず、将来の難病を治癒できる薬を実現すべく、リスクを取った創業者には補助金頼みもやむなし、応援したいと感じたり、補助金については様々な思いがあります。
当初、補助金申請書の作成支援に何をすれば良いのかわかりませんでした。最初の一件では「てにをは」の修正しかできませんでした。創薬ベンチャーの社長には「創薬、わかりませんよね?」と言われた記憶が消えません。そうした悔しい気持ちや応援したい気持ちから、翌年には「こういう方針で支援します」と仮説に賛同をいただき、ブラッシュアップを重ね、晴れて4億円の補助金に採択をいただきました。
そうした環境の中で蓄積されたノウハウもあり、補助金の採択には自信がつきました。補助金は活用するものであり、採択で終わりではないのです。補助金事業で得た成果をベースに企業の業績向上を実現していく、そうした一連の支援活動の一部、どちらかといえば入り口と思って活動をしています。
大学の、しかも先生に近いところで仕事を行うと、研究活動費取得の成否が一年間の研究活動の進捗を左右するといっても過言ではない状況も理解できました。先生方の補助金申請支援は中小企業診断士としては業務外とは思ったのもつかの間、これまでに蓄積したノウハウが100%活かせることがわかりました。
多くの先生方に喜ばれる一方で、先生の一番傍で仕事をしているURAには(仕事を増やさないでくれということでしょうか)疎まれることもありましたが、同席いただくことで支援の内容をご理解いただき、協調・共同して先生の研究活動の支援ができることを理解いただいたこともあります。
効果的な支援ができるといっても、私一人で支援できる量など知れています。支援者を増やしたいと思っても、それだけでは業務となりえません。そもそも人材不足のURAは既に多忙です。信州大学のように独自のURA体制を構築した大学は、10年を超える歳月をかけて努力してきた成果といいます。
上手くいっている大学もありますが、今、各大学で解決策を求めても予算や人材等の問題が付きまとい、即時対応は難しいのではないかと考え、当サービスの提供を考えました。まずは支援ニーズのある先生方へ直接アプローチできるように。次に大学に対してはコスパの良いパッケージサービスとして研修の提供を準備しました。
当サービスは、決してCD(コーディネーター)やURAの業務を代替するものではありません。しかし、安直にURAに補助金申請まで任せることは無謀と感じ、時間のない中でも効果的な研修を提供することでURAの業務範囲を拡大できないかと考えるに至りました。職員でもURAでも、補助金申請支援は基本的に誰でもできるようになると考えています。しかし、それを属人性に任せていては時間がかかり、その間に先生方は機会損失を重ね大学の研究力も低下してしまうという悪循環を乗り越える必要があります。URAも多くの場合、5年間の期間雇用が多いので、その悪循環は無限ループを繰り返します。
逆もまた然りで、支援ノウハウが学内で承継できるようになれば、支援者は学内で育成できるので将来にわたり補助金申請支援を強化することができます。
同じ補助金に2年も3年も不採択が続き悩まれている先生が少ないことも事実ですし、申請書の書き方を改善しただけで採択された先生がいるのも事実です。研究テーマではなく、書き方で研究の機会が失われているのであれば、貴学としても、我が国としても大きな損失です。
お忙しい先生でも、最小時間で効率的に補助金申請書を作成できるようになります。最小時間で先生の補助金申請を支援できる人材の育成ができます。
補助金の活用にお困りの場合は、是非ご一報ください。きっとお役に立てると思います。