私は大学発ベンチャー支援を約20年行ってきましたが、その間に蓄積してきた補助金申請支援ノウハウが大学において先生方にも有効に機能し、適用可能であることに確信を持ち、当サービスとして立ち上げました。

 私の分析では、不採択の続く先生方の申請書には共通項もあり、その一つの理由が論文や科研費申請に慣れてしまっていることにあると確信しています。事実、当社のアドバイスを理解した先生方は、ブラッシュアップを重ね申請書の作成能力を身に着けていきます。

 科研費に続いてJSTやNEDOの補助金を狙うと採択されずに困っている、という話はよく聞きます。しかし、不採択であった理由の分析はほとんどされていないようです。良くても不採択理由があった場合に参考にする程度で、不採択理由も簡単なものが多く、今後の修正の参考にするには難しいと感じます。先生方の中にも作成した申請書へのコメント、記載内容への意見が欲しいと考えている方はいらっしゃいますが、そうした要望が大学に届いているのか、応えているのかといえば難しいのではないでしょうか。

 一言でいえば、科研費とは書き方が違います。

 採択されないのは研究テーマの問題ではなく、書き方の問題であった可能性もあります。大雑把に言えば、研究開発のことしか書いていない点で申請書の要件を満たせていないのです。学内には、その指摘と改善をサポートできる仕組みが無いことが多いようです。

 科研費と書き方が違うことが理解できても、どのように書けば良いのかがわからないと思います。先生によって扱う技術分野も異なり、一概には言えないところです。公募要領にも「簡潔に」と書かれていても、その記載を実現することが難しく、どうしても個別対応になってしまいます。学習塾で言えば個別指導塾でイメージはあっていると思います。目指すところは同じでも、アドバイスの内容は個別になるはずです。個別対応が必要であることがマニュアルを作成できない理由と思います。

 この申請書の作成能力は、子供の自転車に乗る能力や逆上がりをする能力に似ています。できる子にはできるけど、できない子には永遠にできないかと感じるようなスゴイ能力。学年が上がるにつれ、皆できるようになっていく。できてしまえばなんてことのない能力。だから取れない先生が取れている先生にポイントを聞いても「普通に書けば取れますよ!」としかアドバイスはもらえないのです。それは決して意地悪なのではなく、そういう性格の能力だからだと思います。

 対して私は取りたい人、取れる人、取れない人を長年支援してきましたので、経験とノウハウが蓄積できたのだと思います。結局、そんな能力です。だから早く申請書を書けるようになったほうが良いと思うのです。大学での研究期間は有限ですし、研究環境にも良い時期悪い時期もあるでしょう。2~3年も補助輪が外せないなんて人生がもったいないと思いませんか。