不採択申請書の傾向
今回、ターゲットとしている補助金における不採択事例の傾向としては大きく二つ、①自分の研究のことしか書いていない、②読んでもわからない、というものがあります。
①自分の研究のことしか書いていない、というのは正に科研費をイメージして頂ければよいと思います。JSTからNEDOになると事業性など市場を意識した開発が問われることになります。このあたりの記載に改善の余地があります。
さらに自身の研究計画としては成立していても、審査には足りないもの、それは競合技術との比較です。先生に聞くと多くの先生は教えてくれます。つまり意識しているのに書けていないのです。これも非常に勿体ないことで、誰かが聞きだし上手く表現していくことが必要です。
②読んでもわからない、これは主に表現の問題です。文字で、図表を活用して、となりますがわからない。用語一つ取っても一般用語なのか専門用語なのか、多くの改善余地があります。非常に残念な点は、申請書を見る機会のあるURAも職員も「わからない」と思っても伝えていないのです。ある不採択申請書を持つ先生にご協力をいただき、大学職員とURA向けに勉強会を開催したことがあります。すると全員が読んでもわからない、と言ったのです。
なぜ、それを先生に伝えないのかと確認すると、揃って「先生には言えない」と言います。先生とトラブルになることを避けるためです。コミュニケーションが足りていないといえるかもしれません。裸の王様状態にある先生は、損をしているとも言えます。
コミュニケーションの改善が難しいと感じたときには、当社のサービスをご利用ください。
不採択申請書分析とレポート
不採択が3年続く先生からコメントが欲しいと申請書が送られてきました。一発でダメな申請書であることはわかりましたが、一度もあったことのない先生に、どのようにお伝えすべきか悩みます。念のため担当のURAに連絡をしたところ、偉い剣幕で「グチャグチャにしないでくれ」とクレームを受けました。仁義を切って共有したつもりで、まだ何もしていないのに「グチャグチャにしないでくれ」との真意が測りかねます。先生との面談前にも担当URAから話すことに制限をかけられました。一方で、先生が申請を希望している研究内容は把握していないなどチグハグな面もあります。
そんな先生から「忌憚のない意見を聞かせてください!」というので青くなっているURAをしり目にダメ出しを重ねていくと、先生の自信たっぷりだった表情が青ざめていく様子がわかります。ダメ出しで終わらず、修正提案を続けると、支援の必要性、価値にご納得いただける様子で良い評価を頂けました。
URAいわく、論文をたくさん出している「偉い」先生だからと腫れ物に触るような対応をしていますが、偉いかどうかではなく、不採択が続く原因の把握と改善は誰の仕事なのでしょうか。先生は補助金が取りたいと望んでいるのに、です。
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